ダーおばさんの綿織物博物館
なぜか旅行のたびに、
各国の機織りものが気になってしまいます。
きっと昔、美大の染色コースに希望を出した事もあったので、
いまだに好きなんでしょう。。
(そういえば高校生の頃から工芸が好きだったんだなと思い出しました…)
今回はタイのチェンマイから車で一時間、
郊外にバーン・ライ・パイ・ガームというアトリエがあります。(美しい竹林の家という意味)
綿織物博物館もかねているというそのアトリエを目指して、
車で幹線道路を走っていると…
脇道に美しい竹の村が現れます。
故サンダバシット夫人(ダーおばさん)は幼い頃に祖母から習った手織りの布にこだわり
この高床式の家の床下に機織り器を集めて、
近隣の村から農閑期の女性を呼び集めて
上質のタイ北部の綿花と天然の染料で綿織物のアトリエを開きました。
現在でもダーおばさんの意志を継いだ娘さんの経営する工房兼ショップは
近隣の女性達が機織りの技術を習いに集まってきているそうです。
しかし残念ながら僕の行った日は工房はお休み…
大好きな機織りの風景は見られずじまい…
しかし娘さんがたまたまショップにいらして、
工房見学し放題!という意外に楽しい時間を過ごしました。
現在でも天然の染料で染めています。
固い木の実などは10年も水に浸しておくそうです。
上質な原料は自然豊かな北タイでも生産されなくなってきているそう。
いづれ無くなってしまう道具もあるかもと、
大切に使い続けられている道具達。
少しでも長く続いてほしいと思う気持ちから、
いくつかの商品をショップで購入しました。
職人として作家として、
大事なことは腕を上げる事だけだと思っていましたが、
技をつなぐ事も大切なのだと、
今は亡きダーおばさんから教わった素敵な工房でした。